ケアレスミスは多くの場合ケアレスではない

(* 教室だより7月号からの抜粋)

 

ある生徒さんの話。

この生徒さん、よくこのような間違いをします。どこが間違えているでしょうか。

 

[問] x=1、y=-3 のとき、2(2x+y)-(4x+3y) の値を求めよ。

[解答] =4x+2y-4x-3y

=-y

 

この問題の間違いは、最後に y=-3 の代入を忘れてしまったところにあります(正解は「3」)。

多くの人は「もったいないミス」と考えますが、本当にそうでしょうか。

 

あらゆる行為には、人それぞれ特有の「癖」というものが存在します。

いい癖から悪い癖、直すべき癖から放っておいても何ら問題ない癖まで、実にさまざまです。

 

上の問題の間違い、気づく人は一瞬で気づきますが、気づかない人は時間をかけてもなかなか気づきません。

それも一種の癖です。

 

ここから見えるこの生徒さんの癖は2つ。

1つは「主要な式を見てすぐ計算に走る癖」、もう1つは「問題文を読まない癖」です。

 

問題文を読む癖のある人は、

「値を求めよ」という問いにそもそも答えていないことを、一瞬で見抜くはずです。

 

「こういう間違いよくやっちゃうんだよね、本当にケアレスミス多いわ」は、

ほとんどの場合、癖による失点と思った方がいいでしょう。

 

この癖を自分で見抜かないうちは、2度3度同じ問題を解いても同じ間違いを繰り返すどころか、

癖が定着してしまい逆効果になることも。

 

一方、いい方向に働く癖もあります。

他の人は妙に時間がかかっているが、自分はあっという間に解けた、などのような場合。

 

いくつかある考え方の中で瞬時に最良の方法を選択できたとき、

よく「ひらめき」と言ったりしますが、実はこれも考え方の癖であることが多いです。

 

というわけで、同じ間違いにぶつかったとき、ちょっと立ち止まって「癖の分析」をしてみてください。

癖は無意識にあるものなので、分析して意識したところで、1回2回では変わらないこともありますが、

意識を重ねていくと徐々に変わっていきますよ!

 

 

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2016年6月28日 | カテゴリー : 学習コラム | 投稿者 : 鈴木 純一