【成長のタネ】「最近うちの子,家でよく話すんです」…元は内向的な性格/数学が得意になると表情も明るくなった,とお喜びの言葉のあったUOさん

 

今回ご紹介するのは,中二の夏に入塾したUOさん。

 

第一印象はとても物静かすぎて,こちらが問いかけてもあまり返事がないくらい。勉強面も全般的に苦手な様子。

 

「まずは学習習慣を身につけながら,何か興味のあることを見つけてもらえたら…」そんなお母様の願いをもとに,UOさんの塾通いがスタート。

 

入塾から10か月後。何かが花開くように,数学の成績が急に伸びました。(評定「3」→「5」)

 

そしてその頃から,塾では今までほとんど話さなかったUOさんの様子にも大きな変化が。そこに至るまでの過程を今日は思い返してみます。

 

 

 

 

1. UOさんの成長のタネ(取り組み)

 

 

中二・1学期(入塾前) 中三・1学期
数学・定期テスト 58点 82点
5段階評定
(平均点) (68.4) (63.4)

 

中二・1学期(入塾前) 中二・学年末 中三・1学期
社会・定期テスト 50点 88点 91点
(平均点) (61.1) (74.6) (76.9)

・入塾:中二の7月

 

体験学習初日。「特にこれをやりたい」という意思のなかったUOさん。「どうしても英語はやりたくない」という強い拒否反応があったため,まずは数学をやってみることに。

 

実力診断の結果,数学は小四レベルからのスタート。

 

おうちの方と「塾に来た日は1日2時間は勉強する」という約束をし,まずは数学だけでも苦手意識をなくすことを当面の目標としました。

 

塾での学習時間 数学の進度 備考
中二・7月 (入塾) 小4
中二・8月 45時間 小5
中二・9月 28時間 小6
中二・10月 29時間 中1(計算分野)
中二・11月 38時間 2学期定期テスト
中二・12月 34時間 中2(計算分野)
中二・1月 33時間 中1(図形分野)
中二・2月 38時間 中2(図形分野) 学年末テスト
中二・3月 中1(関数分野)
中三・4月 中2(関数分野)  
中三・5月 中3(テスト範囲)  

*長期学校閉鎖による個別対応のため学習時間は記録せず

 

塾生の中では,学習時間はそこまで多い方ではありません。中二2学期のテストでは復習が追いつかず,期待するほどの伸びは見られませんでした。

 

かといって「勉強したくない」といった主張もせず,淡々と塾通いを続けたUOさん。

 

最初に成果が表れたのは数学…ではなく,まさかの社会。(正直私も驚きました)

 

その後,数学も20点以上アップ,評価では2段階の上昇を見せ,得意教科と言えるほどになりました。

 

しかし,一番に驚いたのは,今まで誰かと話すことがほぼなかったUOさんが,この頃から自分の話をどんどんするようになったことでした。

 

同様のことはおうちの方も感じていたようで,ある日,おうちの方とお電話でこんなやりとりが。

 

「最近うちの子,よくしゃべるんです。今日の出来事とか,自分の思ったこととか,塾で解けた問題がどうのこうのとか。ちょっとうるさいくらいで(笑) でも最近明るくなった気がして,すごく嬉しいです」

 

数年の塾経営の中でも大変印象に残る,おうちの方のお喜びの言葉でした。

 

 

2. UOさんの良かった点

 

  • 「塾に来たら2時間は勉強する」約束を決めたこと

 

当塾は「毎日通えて時間無制限」ですが,勉強が苦手な人にとって無制限はある意味で地獄。体験学習後の三者面談でこれが話題となり,「塾に来たら2時間は勉強する」ルールで三者決着。自分の勉強は自分で決めるのが理想ですが,苦手な人にとってはこのようなワンクッションがあったのが良かったのかもしれません。UOさんの場合,2時間以上学習する日が自然と増えていきました。

 

 

  • 塾に来る時刻が早かった

 

部活動に入っていなかったこともありますが,定期テスト前を除き「早く来て早く帰る」が徹底されていたUOさん。経験則ですが,行動が早(速)い生徒さんはよく伸びると普段から感じます。

 

 

3.「うちの子勉強しない」悩みを解消させる鉄則

 

おうちの方の後日談。UOさんは塾に入ってからも,家で勉強することはほとんどなかったそうです。

 

勉強のことは塾で。自宅や部屋はくつろぐ場所。意識したかどうかはわかりませんが,UOさんの場合はその棲み分けがハッキリしていた模様。

 

当塾に新規の方との面談の際,「うちの子,家では勉強しないんです」という悩みがよく聞かれます。

 

「お子さんにとって,ご自宅はいい意味で気持ちが落ち着く場所ということ。家では勉強しにくい家庭環境の方もいるので,まずは勉強するしかない環境に身を置いてみましょう」と,私はお伝えしています。

 

必ずしも塾である必要はありません。人によっては図書館だったり,カフェだったり。とにかく自分が勉強だけに集中できる環境であればいいでしょう。

 

ただし,塾は勉強するためだけの場所。そしてそれをサポートする大人がいるので,それがベストであることは間違いないでしょう…あっ,営業トークするつもりはないんですけどね(笑)

 

大人だって,家に帰れば仕事のことを考えたくないのと同じ。子どもも,家では自分の好きなことでくつろぎたい。だったら,勉強は塾だけで集中する。ある意味自然な発想のようにも思えます。

 

当塾を開業してまもなく8年。環境が整うだけで,あとは自分の力で学力を上げる生徒さんを多数見ています。

 

ご質問だけでもかまいません。お問い合わせフォームより,お気軽にお尋ねください。

 

 

 

2024年3月5日 | カテゴリー : 成長のタネ | 投稿者 : 鈴木 純一